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Naturarist
ナチュラリスト
​入門講座2-1

■ナチュラリスト入門講座 第2回目

2021年10月16日(土)、北摂へフィールドワークに行ってきました。

さすが、動植物や自然が大好きな人たちの集まりだけあって、皆さん生き物を知ろうとする好奇心、知識、情報をたくさんお持ちで、私的には大変有意義な1日となりました。

中でも、主催者団体のスタッフさんの知識量の豊富なこと!

やっぱりガイドするってこれくらいモノを知っておかないとダメだな、そう思い知らされました。

さて、そのスタッフさんから里山の自然維持の状況、里山にすむ動物たち(特に、シカ、イノシシなど)のフィールドサインのお話を聞きながら、あるいはけもの道を実際に歩きながら山の中へ入って行きました。

里山の生態系のお話を聞く参加者

​里山の生態系のお話を聞く参加者

最初に出会った生き物たちのフィールドサインはフン。

季節がら柿の種が混じっていました。

​フンの太さ、大きさ、内容物(この場合は柿の種)からその落とし主を推理します。

ちょうど練り歯磨きを絞り出したような太さで、指ぐらいの長さからイタチ系が考えられます。

さらに、柿のような植物系を食べるとなると、恐らく「テン」だろうと思われます。

​テンって北海道や富士山の麓などの寒い所に棲んでいるイメージがあるのですが、意外にも私たちの身近にもいるんですね。

テンのフン.jpg

​テンのフンと思われる…

この他タヌキかアライグマの落とし物らしいものも見つけました。

その中にもやっぱり柿の種が見つかりました。

​大きさは小型犬のフンくらいです。

北摂にはニホンリスも棲んでいます。

ここの山のリスは外来種のタイワンリスにまだ住処を乗っ取られていないようです。

ご本人たちにお目にかかることはできませんしたが、そこに「いた」サインがたくさん残っていました。

まつぼっくりの食べ跡です。

彼らは松ぼっくりを両手で持って、ハーモニカを吹くように、或いはとうもろこしを食べるように、くるくる回しながら、中の種を食べます。

その残骸が下の写真です。

​まるで小さいエビフライみたいですね。

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ニホンリスが松ぼっくりを食べた跡

小さな小川に降りると、そこはズブズブのぬかるみですが、これこそがイノシシやシカの絶好の泥浴び場、「ぬた場」と呼ばれる所です。

その証拠にあちこちにイノシシの蹄跡、それにシカのフンなどがありました。

どうやら人気のスポットのようです。

イノシシやシカなどは泥浴びをして体についた寄生虫などを落とします。

さらにそこに手頃な木があれば、繁殖期にあるオスは自分のツノを研ぎます。

​その時木に傷が残ったりします。

ツノを研いだ跡.jpg

​ニホンジカのオスがツノを研いだあと。傷が残っている。

泥が飛び散った.jpg

​特定の場所だけ、笹が泥だらけになっている。泥浴びをしたイノシシが体をブルブルして泥を飛ばしたのだ。

さらに奥へ進むとちょっと広いぬかるみに出ました。

大きな木の下に泥浴びするには手頃な水溜りがあって、イノシシなどが頻繁に利用した形跡が見られます。

ぬた場です。

しょっちゅう誰かが来ているようで、どうやら人気のスポットのようです。

​こういう場所では、フンや足跡、そしてけもの道がたくさん見つけられます。

人気のぬた場.jpg

動物たちに人気の「ぬた場」。斜面で体を擦ったような跡もある。

最後、このフィールドワークで出会った昆虫たちをご紹介します。(名前が間違っていたらご指摘ください)

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​ジャノメシジミ

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​センチコガネ

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​アサギマダラ(蝶)とフジバカマ(花)

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​(何故か触覚の無い)イナゴ

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​オオハナアブ

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​ヒメアカネ

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​トノサマガエル

ナチュラリスト入門講座2-2へ続く

 

講座主催団体

公益社団法人 大阪自然環境保全協会

Web site : http://www.nature.or.jp/index.html

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